エナの目について
2011年 06月 30日
先日からサーバートラブルによって使用できなくなっているため
こちらに少しエナのことを書かせてください。
今日は、エナの目のことについて触れておきたいと思います。
センターから引出し、我が家で預かりをスタートしてから二軒の動物病院を受診しました。
両獣医師とも、ほぼ同じといえる診断結果でしたので
その内容を以下に私の言葉でお伝えします。

エナは、動物保護センターの職員によって保護された時点ですでに
このように目を負傷していました。
きちんと経過を見ていないため、今となっては外傷性のものなのか
内的に発症した病的なものなのかの判断はつかないそうです。
ただ、何らかの原因によって、「眼球炎」あるいは「眼内炎」を起こし
その症状が進んでしまい(おそらくきちんとした手当を受けなかったため)
現在は「眼球ろう」という状態にあります。
これは、眼球が一定の圧力を保っていられなくなったために委縮してしまった状態で
エナの場合、その委縮の度合いはすでに最終段階に達しており
これ以上悪くなりようがありません。
このことにより、エナの左目は完全に失明状態にあります。
左目についてはもう治療の手立てはなく、今後は現在の状態を維持していくしかありません。
細菌による感染症を防ぐため、目やにの量や色をよく観察したり
変に充血したりしていないかを注意深く見ていくことが大切です。
右目については、現段階では異常はありません。
眼圧も正常ですし、傷や充血といった症状も全く出ていません。
では今後もずっとこのまま正常な状態を保てるかというと
はっきりとそうであるという断定は残念ながらできません。
もし左目が「緑内障」を起こしたための失明であったとすれば
かなり高い確率でもう片方の目も同じ状態になるのが一般的です。
そうなれば、将来エナは右目の視力も弱くなるか、最悪失う可能性もあります。
あるいはそうならないかもしれません。
右目の視力だけをずっと保って生きていくことができるのかもしれません。
でも最悪の場合の可能性もゼロではないということです。
その最悪の場合を極力避けるために、今後はやはり経過観察が重要となってきます。
病院で定期的に眼圧検査等を受けながら、家庭においては
普段と違う様子・・・例えば目を痛がったり気にする様子はないか、
物にぶつかって歩くようなことはないかなどよく気に留めてあげる必要があります。
そうやって、今残っている右目の視力を守り、
何か異常が見られた場合は早い段階で処置をしてあげることが大切です。

今エナは、全く問題なく普段の生活を送っています。
ふらついたり、物にぶつかったりすることもなくまっすぐ歩き
階段もスイスイと自由自在に上ったり下りたりしています。
散歩に出ても、段差もきちんと認識し、水たまりなどはきちんとよけ、
マンホールは軽々と飛び越えます。
片目だけしか見えていないようには感じないほどです。
ごはんとおやつの時間を心待ちにし、お散歩を楽しみ、
預かりママのストーキングに精を出しながら毎日を楽しく過ごしている・・・はずです。
確かにハンデは負っていますし、今後も注意を払わなくてはならないことは多いです。
でも活き活きとしたエナの表情を見ていると、
やっぱり命を繋げることができて良かったと心から思います。
この命のバトンを受け継いで下さるご家族がきっと何処かにいて下さると信じています。
エナのすべてを理解し、受け入れて下さるご家族が・・・。
それまでは例えどんなに長い時間がかかったとしても
我が家で責任を持ってお預かりしたいと思っています。
エナちゃんの幸福な「今」を全力でお守りします。


優しいご家族との出会いを待っています。
是非のぞいてみてください。
▲ by tramplady | 2011-06-30 23:41 | エナ (預かり卒業生)