ハチ毒によるアナフィラキシーショック
2009年 06月 26日
先週、体調を崩していたトランプにお見舞いの言葉をかけて頂いたばかりなのに、
またこのような報告をしなけらばならないのは心苦しいのですが、
今後皆様の大切なワンちゃんの身にも降りかかるかもしれない身近な危険を警告する意味でも、
今回トランプに起きた事をご報告しておきたいと思います。
あ、でも、今トランプは大丈夫ですので安心してください。
ちょっと長くなりそうですが、記録として残す意味でも、また、無知だった自分を戒めるためにも
詳しく書いておきたいので、読んで下さる方は安心して読んで下さいね。
昨日、午前中にトリミングを済ませ、夕方の散歩に出た時のことです。
公園の草むらを散歩中にトランプがハチに刺されました。
草むらに顔を突っ込んでいたトランプの顔の毛の中にハチが入り込んでいるみたいだと
一緒にいた娘が気付いたのですが、トランプは顔を振って気にする素振りは見せたものの
声もあげないまま、ハチも飛び去ってしまったので、まさか刺されているとは思いもしませんでした。
その後公園を出て100メートルも行かないうちにトランプが急に私の足元に寄ってきて座り込みました。
いつものわがままかと思っていると突然にそのまま吐きました。
そしてその場に伏せをしてハアハアと荒い息遣いをし始めました。
その時のトランプの舌の色が、今思い出してもゾッとするほど青白い色だったのです。
急いで口の中を見ると、いつもはきれいなピンク色の歯茎が同じように紫色に変わっていました。
その時初めて、もしかしてさっきハチに刺されたのかもしれない・・・
そしてショック状態に陥っているのかもしれない・・・
と、不安が一気に体中を駆け巡りました。
そこから先は夢中でした。
トランプを抱き上げ急いで家まで帰り、車に乗せて病院へ急ぎました。
後部座席で娘がトランプの体をさすりながら一所懸命声をかけていましたが、
私はガックリと脱力しているトランプの姿を振り返って正視することさえできず、
情けない母親まる出しでした。
病院について看護士さんにハチに刺されたかもしれない旨を伝えると
最初「トランプちゃん、どうしましたか~?」とにこやかに対応してくれていた笑顔がパッと消え、
バタバタと奥に駆け込んでいき、一緒に出てきた先生も要点だけを確認すると
「救急対応としてステロイド開始しますから」とだけ早口で告げると
トランプを脇にかかえて奥に行ってしまいました。
待合室に取り残された私は呆然となってしまいました。
「トランプ大丈夫?大丈夫?」と泣きながら不安を投げかけてくる娘に対しても
曖昧に頷くことしかできませんでした。
今自分の身に起きていることが全く理解できませんでした。
毎年スズメバチに刺されたショックで不幸にも亡くなる方がいるのは報道で知ってはいたもの
ミツバチだかアブだかはっきり確認した訳でもないような小さなものに刺されて
こんなことになるなんて、思ってもみなかったんです。
周囲にもハチに刺された人を知っていますが、
チクッとして赤く腫れ上がる程度・・・そんなふうな認識しかありませんでした。
かなり長い時間が経って、奥の部屋に呼ばれると点滴をぶら下げたトランプがケージの中にいました。
ぐったりしてるかと思ったのですが、自分の足でしっかりと立っており、表情もいつも通りでした。
トランプを抱いたまま先生の説明を聞きました。
やはり今回のことは、ハチに刺されたことによるアナフィラキシーショックだということでした。
ハチに刺された時の症状は人(犬)によって差があり、
知識不足の私が思い込んでいたような軽いもので済んでしまう場合もあれば、
トランプのようにかなり重篤に陥る場合もあるそうです。
トランプの場合、まず口腔粘膜の変色が顕著に現れていましたが、
これは血圧低下を意味するものでかなり危険な症状だということです。
それと体温の低下。人間でいうところの35度程度しかないとのことでした。
脈に関しては、太腿のつけねにある大動脈で外側から触れることはできたらしいのですが、
それでも機械で計測すると徐脈であることに変わらず、心配な要因だということでした。
血液検査の結果では、肝臓の数値が異常に高く出ていました。
ALT(アラニン・アミノトランスフェラーゼ) 正常範囲 「10~100」 のところ、「218」
AST(アスパラギン酸・アミノトランスフェラーゼ) 正常範囲「0~50」のところ、「213」
これはやはり急性の中毒症状の結果であろうとのことでした。
処置として、ステロイド系の点滴をかなり速い速度で落とし全体的な症状を見ていきたいとのことでこの日は強制入院ということになりました。
ケージに戻すとき、トランプは今までにない強い力で私にしがみつくようにしており、
引き離すのに時間がかかるくらいでした。
あの時のトランプのたてた爪の感触がまだ残っています。
それでも、病院に連れてきたときに比べると元気が戻っていたのが救いではありました。
先生も、アナフィラキシーショックに陥った場合、一番危険なのは30分から1時間なので
その域は脱しているし、毒性の強いハチではなかったことは幸いだったとして
このまま回復に向かう可能性が高いと言われ、この日は帰宅しました。
それでも昨夜はつらかったです。
食事を摂る気にもならず、いつ携帯電話が鳴るかと気が気ではなく、夜もほとんど眠れていません。
考えるのは自分の馬鹿さ加減ばかり。
独りよがりの薄っぺらな知識しか持ち合わせておらず、
小さなトランプにとてつもない恐怖を与えてしまいました。
娘の方が危機感を持って「ハチ、ハチ!!」と大騒ぎしていたにもかかわらず
「騒ぐと余計危ないよ」などと能天気なことを言っていた結果がコレですから・・・。
自分でもあきれてしまいます。
母親としてもダメダメで、子供達の前では泣くまいと思いながらも
不安は態度に出てしまっていたらしく、逆に子供達に変に気を使わせてしまっていたようです。
あ~~~、ダメですね。
淡々と事実だけを書き残すつもりが、つい愚痴になってしまいました。
先ほど朝一番で病院から電話があり、口腔粘膜の状態も昨日より良くなり、
血液検査の数値も昨日より下がりつつあるとのこと。
また、トランプらしいことに出された朝食をペロッとたいらげたとのことで
夕方以降の退院が許可されました。
その内容を聞いて初めて少しホッとした気持ちになり、こうして記録を書く気になりました。
家に戻ってきたら、元気なトランプの姿をまた見て頂き、
先生からのお話など追記したいと思います。
またこのような報告をしなけらばならないのは心苦しいのですが、
今後皆様の大切なワンちゃんの身にも降りかかるかもしれない身近な危険を警告する意味でも、
今回トランプに起きた事をご報告しておきたいと思います。
あ、でも、今トランプは大丈夫ですので安心してください。
ちょっと長くなりそうですが、記録として残す意味でも、また、無知だった自分を戒めるためにも
詳しく書いておきたいので、読んで下さる方は安心して読んで下さいね。
昨日、午前中にトリミングを済ませ、夕方の散歩に出た時のことです。
公園の草むらを散歩中にトランプがハチに刺されました。
草むらに顔を突っ込んでいたトランプの顔の毛の中にハチが入り込んでいるみたいだと
一緒にいた娘が気付いたのですが、トランプは顔を振って気にする素振りは見せたものの
声もあげないまま、ハチも飛び去ってしまったので、まさか刺されているとは思いもしませんでした。
その後公園を出て100メートルも行かないうちにトランプが急に私の足元に寄ってきて座り込みました。
いつものわがままかと思っていると突然にそのまま吐きました。
そしてその場に伏せをしてハアハアと荒い息遣いをし始めました。
その時のトランプの舌の色が、今思い出してもゾッとするほど青白い色だったのです。
急いで口の中を見ると、いつもはきれいなピンク色の歯茎が同じように紫色に変わっていました。
その時初めて、もしかしてさっきハチに刺されたのかもしれない・・・
そしてショック状態に陥っているのかもしれない・・・
と、不安が一気に体中を駆け巡りました。
そこから先は夢中でした。
トランプを抱き上げ急いで家まで帰り、車に乗せて病院へ急ぎました。
後部座席で娘がトランプの体をさすりながら一所懸命声をかけていましたが、
私はガックリと脱力しているトランプの姿を振り返って正視することさえできず、
情けない母親まる出しでした。
病院について看護士さんにハチに刺されたかもしれない旨を伝えると
最初「トランプちゃん、どうしましたか~?」とにこやかに対応してくれていた笑顔がパッと消え、
バタバタと奥に駆け込んでいき、一緒に出てきた先生も要点だけを確認すると
「救急対応としてステロイド開始しますから」とだけ早口で告げると
トランプを脇にかかえて奥に行ってしまいました。
待合室に取り残された私は呆然となってしまいました。
「トランプ大丈夫?大丈夫?」と泣きながら不安を投げかけてくる娘に対しても
曖昧に頷くことしかできませんでした。
今自分の身に起きていることが全く理解できませんでした。
毎年スズメバチに刺されたショックで不幸にも亡くなる方がいるのは報道で知ってはいたもの
ミツバチだかアブだかはっきり確認した訳でもないような小さなものに刺されて
こんなことになるなんて、思ってもみなかったんです。
周囲にもハチに刺された人を知っていますが、
チクッとして赤く腫れ上がる程度・・・そんなふうな認識しかありませんでした。
かなり長い時間が経って、奥の部屋に呼ばれると点滴をぶら下げたトランプがケージの中にいました。
ぐったりしてるかと思ったのですが、自分の足でしっかりと立っており、表情もいつも通りでした。
トランプを抱いたまま先生の説明を聞きました。
やはり今回のことは、ハチに刺されたことによるアナフィラキシーショックだということでした。
ハチに刺された時の症状は人(犬)によって差があり、
知識不足の私が思い込んでいたような軽いもので済んでしまう場合もあれば、
トランプのようにかなり重篤に陥る場合もあるそうです。
トランプの場合、まず口腔粘膜の変色が顕著に現れていましたが、
これは血圧低下を意味するものでかなり危険な症状だということです。
それと体温の低下。人間でいうところの35度程度しかないとのことでした。
脈に関しては、太腿のつけねにある大動脈で外側から触れることはできたらしいのですが、
それでも機械で計測すると徐脈であることに変わらず、心配な要因だということでした。
血液検査の結果では、肝臓の数値が異常に高く出ていました。
ALT(アラニン・アミノトランスフェラーゼ) 正常範囲 「10~100」 のところ、「218」
AST(アスパラギン酸・アミノトランスフェラーゼ) 正常範囲「0~50」のところ、「213」
これはやはり急性の中毒症状の結果であろうとのことでした。
処置として、ステロイド系の点滴をかなり速い速度で落とし全体的な症状を見ていきたいとのことでこの日は強制入院ということになりました。
ケージに戻すとき、トランプは今までにない強い力で私にしがみつくようにしており、
引き離すのに時間がかかるくらいでした。
あの時のトランプのたてた爪の感触がまだ残っています。
それでも、病院に連れてきたときに比べると元気が戻っていたのが救いではありました。
先生も、アナフィラキシーショックに陥った場合、一番危険なのは30分から1時間なので
その域は脱しているし、毒性の強いハチではなかったことは幸いだったとして
このまま回復に向かう可能性が高いと言われ、この日は帰宅しました。
それでも昨夜はつらかったです。
食事を摂る気にもならず、いつ携帯電話が鳴るかと気が気ではなく、夜もほとんど眠れていません。
考えるのは自分の馬鹿さ加減ばかり。
独りよがりの薄っぺらな知識しか持ち合わせておらず、
小さなトランプにとてつもない恐怖を与えてしまいました。
娘の方が危機感を持って「ハチ、ハチ!!」と大騒ぎしていたにもかかわらず
「騒ぐと余計危ないよ」などと能天気なことを言っていた結果がコレですから・・・。
自分でもあきれてしまいます。
母親としてもダメダメで、子供達の前では泣くまいと思いながらも
不安は態度に出てしまっていたらしく、逆に子供達に変に気を使わせてしまっていたようです。
あ~~~、ダメですね。
淡々と事実だけを書き残すつもりが、つい愚痴になってしまいました。
先ほど朝一番で病院から電話があり、口腔粘膜の状態も昨日より良くなり、
血液検査の数値も昨日より下がりつつあるとのこと。
また、トランプらしいことに出された朝食をペロッとたいらげたとのことで
夕方以降の退院が許可されました。
その内容を聞いて初めて少しホッとした気持ちになり、こうして記録を書く気になりました。
家に戻ってきたら、元気なトランプの姿をまた見て頂き、
先生からのお話など追記したいと思います。
by tramplady | 2009-06-26 11:55 | トランプ