それぞれの春へ向けて(息子の場合)
2012年 03月 06日
二度目の積雪があった2月29日。
この日は前回のようにウキウキした気持ちは全くなく
むしろ恨めしい思いで窓の外の雪景色を見つめていました。
だって・・・息子の高校入試の発表の日だったんですもの!
願書提出日も本試験の日も雨。
そして発表は大雪。
ことごとくお天気の神様に見放された今年の中学3年生たち(涙)
まさに身も心も凍りつく思いでその瞬間を待ちました。
結果は・・・
真っ白な雪景色の中に見事サクラ咲かせてくれました。
発表の瞬間、私は掲示板を見ることができず少し離れたところから
息子の顔だけを見つめていました。
すると、表情ひとつ変えずじっと掲示板を凝視していた息子が
その固い表情のまま私の方を振り返ったので
「あぁ・・・ダメだったんだ・・・」
と一瞬覚悟をしたのですが、その息子の口から出てきた言葉が
「ねぇ、オレの番号って何番だっけ?」
・・・・・
アホか!!
「5000番代だっけ?7000番代?わかんなくなっちゃったよ」
と言いながら受験票を確認しようとしてたところ
同じ中学から受験した友達に
「お前の番号もあるじゃん」
と教えられ
「あっ、ホントだ、受かってたわ」
何これ?
よくテレビなんかで見るような
歓声が響きあい、友達同士で抱き合ったり、涙を流したり・・・
なんてドラマチックな場面を想像してた私はあんぐりと開いた口が塞がりませんでした^^;
多分極度の緊張でパニくってたんだとは思いますが・・・。
でも、一緒に頑張ってきた友達が残念ながら不合格になってしまい
落胆しながら帰っていく姿を目の当たりにした息子は
自分が受かった喜びよりもその友達の不合格がショックでショックで
その後入学手続きを済ませ高校の校門を出るまで
「他にも落ちた人はたくさんいるんだから」
と、一度も笑顔を見せることがなかったんです。
車に乗り込んで初めて「はぁ~~~」と息を吐き
「オレ受かったんだよね。良かった・・・ホッとしたわ・・・」
とつぶやくように言ってました。
あれだけ頑張ってきた成果が出たんだから
もっと素直に喜べばいいのに・・・と思いましたが
逆の立場の友達の気持ちを思いやれることができるようになった息子の成長が
誇らしくも嬉しくもあり、またその不器用さがいじらしくもあり・・・。
何はともあれ、母子の長かった受験シーズンはやっと終わりました。
いろんな想いを経験して、息子はもちろんですが
私自身もこの歳にしてまた少し親として成長させてもらった気がします。
この1年でたくさんのことを学んだであろう息子のこれからの人生が楽しみになってきました。
息子よ、お疲れ様。
ほんのつかの間の春休みを十分謳歌してくれたまえよ。
だって、都立高校に行ったってことは・・・
またすぐ3年後には大学受験が待ち構えてるんだからね(爆)
by tramplady | 2012-03-06 21:42 | ひとりごと